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Chapter 1

春日秀之の歩み

私たちhide kasuga groupの起源は、1896年に創業した家業の麻問屋にあります。そこから代々、春日家は時代と共に変わり続けながら「素材」を扱う事業を営んできました。

私は家業の跡取りとして、日本のものづくり産業に強い危機感をもっていました。失われた30年と呼ばれる日本経済の不振。それはかつて日本の経済をリードしてきた日本のものづくり産業の衰退とも言えるでしょう。私たちが現代で生活するうえで、必要な技術はすでにコモディティ化してしまいました。それによって、日本の技術先行型のものづくりは世界で通用しなくなってしまったのです。

これから日本のものづくり産業が世界で戦っていくためには、技術による「機能的な価値」だけではなくて、文化による「情緒的な価値」を作っていかなければいけません。たとえば、一つの商品を取っても「どこの素材を使っているのか」「どこの地域で作られているのか」「どんな人が作っているのか」「どんな歴史や伝統があるのか」そして「自然とどのように調和しているのか」といったストーリーを語ることができるかどうか。利便性だけではない「意味のあるものづくり」をしていくことが大切だと考えています。

日本は元々「素材大国」と呼ばれるほど、「素材」の技術と文化が深く生活に根付いています。私たちはその土壌を活かして、日本から技術と文化を融合させた新たなものづくりの可能性を追求していきます。

Chapter 2

令和モダニズム

かつて日本は「江戸」という人口100万人超の大都市で、循環型社会を築いていました。紙や布は再利用され、肥料には人糞や灰を用い、都市のゴミも農村で活用されるなど、廃棄物を出さない工夫がされていました。その循環型の思想は、世界中の有識者たちからリスペクトされています。日本人が世界に通用するものづくりをするうえで、この思想を受け継いでいくことが大切だと考えています。

令和という時代を迎えて、今まさに世界ではこの循環型社会が求められています。私が提唱する「令和モダニズム」とは、日本人が忘れてしまったこの循環型の思想と、日本が誇る最先端の技術を融合させて“新旧融合型”の新しい時代のライフスタイルを作っていこう、という考え方です。

しかし、日本の企業は世界と比べて環境問題への取り組みで遅れをとっています。その原因は国力の低下にあると言われますが、私はむしろその逆だと考えています。環境問題へ取り組む余力がないのではなく、環境問題へ取り組んでいないから余力がないのです。日本の企業は、かつて世界No.1を誇った技術先行型のものづくりに執着せず、循環型社会の実現に向けて、積極的に投資をして、新たなステージに進むべきタイミングではないでしょうか?

私たちは自社のブランドを通じて、この「令和モダニズム」を体現するとともに、コンサルテーションという形で、自社で培ったノウハウや技術を惜しみなく企業へ提供しています。それは、日本の企業が世界で循環型社会をリードしていく存在になりうるポテンシャルがあると信じているからです。

Chapter 3

美しさの哲学

私には「美しさは、機能を追求した結果として生まれる。」という哲学があります。機能を突き詰めることで、形は自然とシンプルで洗練され、普遍的な美しさを帯びます。その美しさは数学的にも理にかなっていて、時代を超えて多くの人に愛され続けます。

時代を超えて長く使い続けられる中で、そのものには独自のストーリーが宿り、他には代え難い価値が生まれます。こうした美しさは、人生を豊かにするだけでなく、廃棄物を減らし、持続的な世界の実現にもつながっているのです。

つまり、普遍的な美しさは、地球を豊かにすることにつながるということ。これは循環型社会を実現する上で、とても大切な考え方です。

また、美しいものを長く使い続けることで消費が減り、そこに余剰が生まれます。その余剰を新たな体験や、学び直し、家族や友人との交流などの自己投資に使う。それによって、自分の身の周りの経済も循環していきます。

Chapter 4

ビジョン

これからも循環型素材を軸にした事業を行っていくことはもちろんですが、その事業を通じて日本を「素材大国」として復活させたいと考えています。それは、私が生まれ育ったこの日本という国自体のプレゼンスを世界の中で高めていきたいという想いからです。

日本は「素材」で世界No.1の地位を築いてきました。世界の名だたるブランド製品には、日本の素材や部品が多く使われています。こうした点では、確かに日本の品質は世界に認められています。しかし、私がいつも感じるのは「日本がその素材の良さを生かしたブランドを作れていない」という悔しさです。

素材や部品を供給するだけでは、大きな利益を生み出すのはむずかしい。最終的に消費者の手に届く「ブランド」が日本から生まれなければ、日本経済の活性化にはつながりません。かつてのソニーやホンダのように、世界で愛されるブランドが今こそ必要だと思います。

日本の「素材」を使って、技術と文化を融合させた、世界に通用する日本発のブランドを生み出すこと。それこそが、これからの日本が取り組むべきことではないでしょうか?日本発のブランドが再び世界から注目される未来を、私は強く信じています。

hide kasuga group 代表

春日 秀之

Dr. Hideyuki Kasuga

かすがひでゆき。長野県生まれ。工学博士。CE(サーキュラーエコノミー)の構築を推進する「ヒデ・カスガ・グループ」代表。環境調和型ブランド「BLANC BIJOU PARIS®」「hide k 1896®」「TRANSWOOD®」の創業者兼オーナー。環境調和型の素材・プロダクトの開発から循環スキームの構築までサーキュラーエコノミーの社会実装をおこなっている。また、自社ブランドのノウハウを活用したサーキュラーエコノミー構築コンサルテーションを様々な企業に提供している。教育分野では信州大学特任数授、早稲田大学客員講師として人材育成に取り組んでおり、日本を基軸とした新旧融合型の生活様式「令和モダニスム®」の提唱者である。

かすがひでゆき。長野県生まれ。工学博士。CE(サーキュラーエコノミー)の構を推進する「ヒデ・カスガ・グループ」代表。環境調和型ブランド「BLANC BIJOU PARIS®」「hide k 1896®」「TRANSWOOD®」の創業者兼オーナー。環境調和型の素材・プロダクトの開発から循環スキームの構築までサーキュラーエコノミーの社会実装をおこなっている。また、「hide k 1896®」を活用したコンサルティング手法「ヒデ・ケー・メソッド」を様々な企業に提供している。教育分野では信州大学特任数授、早稲田大学客員講師として人材育成に取り組んでおり、日本を基軸とした新旧融合型の生活様式「令和モダニスム®」の提唱者である。

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